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2009年7月 5日 (日)

本当はそれでも生きてほしかった。「そして明日の世界より――」

「そして明日の世界より――」(etude・2007)コンプリート。島が舞台、世界の終末、隣に住む幼馴染み、美貌の転校生という、ある意味王道な要素をこれでもかと詰め込んだストーリーになっている。(以下、いくつかネタバレを含みますので、お嫌いな方は別ページへ飛んでください)

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朝陽(左端)の髪の三つ編みはどう考えても不要だ。なんとかならなかったのだろうか・・・

あらかじめ健速乙(笑)
巷で「名作」の評判通り、いろいろ考えさせられることの多かったシナリオだが、管理人的には特に「親としての視点」で気になることが多かった。あと3ヶ月で死が避けられない状況になった時のこと、0.03%の確率で助かるかもしれない人間が選出されるとわかった時のこと、自分の子供がそれに選ばれた時のこと、最愛の娘がその選んだ男と関係を持ったと聞かされた時のこと・・・。ノーマルEDと夕陽ED以外では両親の心情はほとんど語られないが、「シェルターに入るかどうかはおまえが決めなさい」と言えるかどうか、「お祝いだ!」と言えるかどうか残念ながらあまり自信はない。

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親父の背中は大きい。管理人はもうすぐ長男に身長を追い越される予定

シェルターというものは戦中の防空壕やイラクのアメリア・シェルターの例にもあるとおり、その中で危機的な状況になると外の世界より悲惨だ。実際、アフターシナリオでも半分のシェルターは防水上の問題、酸素供給の問題、食物の問題などにより壊滅したことになっており、その凄惨な状況は想像に難くない。まあ、自分が当たったら絶対に行かないだろうが、自分の子供が当たった場合にそういう選択をさせられるかどうかは別な問題だ。

「特にアフターがいい」という意見が多かったので期待しすぎたのかもしれないが、管理人的にはアフターシナリオは合わなかったと言っていい。主人公をはじめとする登場人物は「ただただ大事な人、場所、時間を守りたかった」のであって、それを別に後世に残したかったわけではあるまい。なぜあのような大がかりな仕掛けをもって(35年以上もどうやって電源を確保したのかなど)いわばタイムカプセルを仕込んだのか、そのあたりに意志の連続性がないような気がする。ちょっと違和感のあるラストに感じたのが残念だ。

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青葉だけCGも回想もほかの3人より少ないのはいささか不公平感あり。なんでかなぁ

ヒロインの一人、青葉役である青山ゆかりの演技は迫真だ。声質はどちらかというとそれほど好きなタイプではないのだが、特に個別ルートに入ってだんだん壊れていく青葉の心理描写は「うまい」の一言に尽きる。ラムネのひかり役、うな天のエリン役のときはさほど印象がなかったが、本作とAsterの沙希役は凄みが出て良いアクトだと思う。

音楽もOP「For our days」をはじめとして良い曲が多い。BGMの多くがなんとなく野見祐二の書いたジブリの「耳をすませば」に雰囲気が似ていると思うのは管理人だけだろうか。
CGはまずまず。最大の難点は名作であるが故に手に入りにくくなっていることくらいか。このブランドの次回作にも期待したい。

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